
エキュ銀貨はフランス王政治時代に発行されたものであり、王政の威光や歴史的な重みを感じさせる銀貨となっています。フランスの歴史と結びつくこの銀貨は、世界中のコレクターにとっても憧れの存在であり、状態の良いものは非常に高い価格での取引が行われています。
| 項目 | 基本データ |
|---|---|
| 発行国 | フランス王国など |
| 発行年 | 主に17世紀〜18世紀(ルイ13世〜16世期) |
| 重量 | 発行時期・種類により変動 |
| 大きさ(直径・厚みなど) | 直径約38mm〜42mm |
| 表面デザイン | 歴代国王の肖像 |
| 裏面デザイン | 王冠を戴いた盾の紋章 |
| 品位 | 一般的に銀品位 917/1000 |
| 額面 | 1エキュ |
エキュ銀貨の価値は、種類や発行年、ミントマーク、状態などによって大きく変わってきます。一般的な流通品の場合には、数万円で取引が行われるケースもあるものの、発行枚数が少ない、MS級(未使用)の場合には、数百万円以上の価値となるケースも珍しくないとされています。
また数枚しか鑑定が行われていない特異な歴史を持つ種類のものや、短期間・特定の都市で醸造されたものなどは、特に世界中のコレクターからの需要が高くなっています。
エキュ銀貨にはさまざまな種類が存在します。ここでは「ブルボン朝歴代国王のエキュ銀貨」と「革命期(憲法期)のエキュ銀貨」を簡単にご紹介します。
ルイ14世やルイ15世、ルイ16世といったように、国王の肖像が描かれている種類です。在位期間が長い場合には、年代ごとにデザインが変化する点が特徴といえます。
1791年以降に発行された種類です。この種類の特徴は、表面に書かれている銘文が「フランス王」から「フランス人の王」に変更され、裏には自由を象徴するモチーフが描かれている点が挙げられます。
エキュ銀貨の「エキュ(Écu)」は、ラテン語で「盾」を意味する「scutum(スクートゥム)」に由来しているといわれています。この由来のとおり、エキュ銀貨の裏面には「王冠をあしらった盾」の紋章が大きく描かれています。また、この紋章にはブルボン王家の象徴である百合の花(フルール・ド・リス)があしらわれています。
エキュ銀貨は、パリのほかに、フランス各地にある造幣局で製造されてきた歴史があります。銀貨の裏側には、製造した場所を示すアルファベット「ミントマーク」が刻まれている点も特徴のひとつといえます。例えばパリは「A」、ルーアンは「B」、リヨンは「D」、リールは「LL」といったように、ミントマークにもさまざまな種類がありますが、刻印の違いが希少性に直結するといった面もあります。
こちらの記事では、フランスにおいて中世から近世にかけて発行されていたエキュ銀貨について紹介してきました。エキュ銀貨は、ブルボン朝の映画からフランス革命へ至る激動の時代を移す鏡ともいえます。多彩な肖像やミントマーク、象徴的な盾のデザインによって、世界中のコレクターを魅了する一枚となっています。
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