古代ペルシアとは、現在のイランを中心として成り立っていた歴史上の国家です。この古代ペルシア時代のアンティークコインには、どのような種類があるのでしょうか。古代ペルシアの歴史背景と共にチェックしていきましょう。
古代ペルシア(ペルシャ)とは、紀元前550~330年にかけてオリエント一帯を支配したペルシア人(イラン人)の帝国です。現在のイランを中心とした古代国家であり、「アケメネス朝、アルサケス朝、サーサーン朝を含む総称ともされています。
古代ペルシアは、立地的にインダス文明とメソポタミア文明に挟まれているのが特徴で、交易が活発に行われていたことでも知られています。のちに、中国(長安)とローマをつなぐ交易ルートである、シルクロードの中継地として文化や経済の発展に寄与することとなりました。
紀元前550年に、アッシリア帝国が崩壊して分立した4王国を統一し、オリエントを支配したのがアケメネス朝です。アケメネス朝が全盛期だった頃の王である、ダレイオス1世が建設した古都ペルセポリスは、ユネスコの世界遺産にも登録されています。
アケメネス朝は、マケドニア王国のアレクサンドロス大王の東方遠征によって紀元前330年に滅亡しました。226年には、イラン高原やメソポタミア一帯を支配したサーサーン朝が建国され、政治・美術・文学・建築技術といった文化が発展していきました。
この時期の芸術はサーサーン美術とも呼ばれ、現代の文化や芸術にも大きな影響を与えています。
引用元:World Coin Gallery( https://www.tiara-int.co.jp/SHOP/220849.html?srsltid=AfmBOopbICqLHgQD1EOR5HyNiW7YWhERr7UXRGlpoNzuCJHACi14ARmf)
紀元前6世紀ごろ、アケメネス朝のキュロス2世はリディア王国に侵攻し、同国を滅ぼしたのちに貨幣製造技術を継承しました。リディアで作られていたエレクトラムコインに次ぐ、世界的にも最初期の貨幣とされるダリック金貨が発行されました。
ダリック金貨には約8.4gの金が使用されており、当時の基準でいえば大型の金貨であることが特徴です。コインの表面には、弓と槍を持って跪く大王が描かれています。裏面は無文様ですが、貨幣を打刻する際にできた工具の跡であるパンチマークが残されています。
引用元:World Coin Gallery( https://www.tiara-int.co.jp/SHOP/262290.html?srsltid=AfmBOooHfADOegprLrXu8J2-BygN_i2mAX7yAbg92PTeTJb5M0S6apTp)
アケメネス朝で発行された銀貨で、デザインは金貨とほとんど同様です。単位はシグロスとなっており、重量は約5.34g、直径約15㎜の、厚みのある銀貨となっています。アケメネス朝が征服したリディアの都市である、サルデスで製造されました。
コインの表面には、右手に槍、左手に弓を持って右方向へ走る大王の姿が描かれています。これは、王が「百獣の王」であるライオンを狩る姿であるとも言われており、アケメネス朝の権威と軍事力の象徴とも捉えられます。
引用元:WAIN( https://www.auction-world.co/library/item_129370.html )
サーサーン朝で用いられていたドラクマ銀貨。アルダシール1世とはサーサーン朝の開祖であり、コインにはその姿が描かれています。
表面の王像は、球体がついた冠と長い髭が特徴で、「マズダー神を崇う、神聖なアルダシール、イランの諸王の王、神の子孫」と刻まれています。裏面に描かれているのは、ゾロアスター教の拝火壇と一対の香炉。銘は、「アルダシールの火」です。
引用元:World Coin Gallery( https://www.tiara-int.co.jp/SHOP/228302.html?srsltid=AfmBOorDagSgKYpvjdaYJ_Uer_Y-lHgxuUMkPgFwkFZAQMytf-PRXnS9)
サーサーン朝で用いられた通貨で、サーサーン朝の全盛期であるシャープール1世の時代に製造されたものです。コインの表面には国王の胸像が描かれており、コリュンポスと呼ばれる球体の装飾が付いた、耳覆いのある城壁冠をかぶっています。
銘は、「マズダ信仰者、神聖なシャープール、イランの諸王の王、神の子孫」。裏面には、拝火壇と笏杖を持つ2人の神官2人が描かれており、銘は「シャープールの火」。
サーサーン朝の王である、ホルミズド4世の時代に発行されたドラクマ銀貨。円圏の外周が広く、直径約3㎝と比較的大型で、薄い板のような形状が特徴となっています。
コインの表面には王の胸像が描かれており、コリュンポスと呼ばれる球体の装飾がついた城壁冠を身につけています。裏面には拝火壇と神官が2人、剣を左手に持っているのが特徴です。
引用元:World Coin Gallery( https://www.tiara-int.co.jp/SHOP/244609.html?srsltid=AfmBOopBYzutJi7AyJhc-jLm3Fwh678OC_Zfqyoy76CLP-XZ35q-tv2d)
パルティア帝国の最盛期を築き上げたミトリダテス2世の治世に発行されたこの銀貨は、王の威厳とヘレニズム文化の融合が見事に表現された歴史的資料です。肖像の精緻さは他の古代コインと比較しても突出しており、東洋と西洋の文化が交差した当時の情勢を現代に鮮やかに伝えています。投資市場においては、古代コインの入門としても適している一方で、上級者をも満足させる歴史的深みがあり、その価値は長期的に見ても極めて安定しています。
引用元:WORLD COINS( https://worldauction.jp/home/lishi/info/id/248/catId/3000.html)
ササン朝ペルシアの最盛期を象徴するホスロー2世のドラクマ銀貨は、その複雑で繊細な刻印が最大の特徴です。王の肖像と、当時の国教であったゾロアスター教の祭壇が描かれており、ペルシア文化が持つ深遠で宗教的な世界観がコインという小さなキャンバスに凝縮されています。市場には比較的安定して流通しているため、これから古代コイン投資を本格的に始めようと考えている方にとって、歴史的価値と経済的価値の両面を学びながら収集できる非常に優れた教材となります。
引用元:Coin Plaza( https://coin-plaza.jp/products/detail/2174)
当時のササン朝ペルシアにおいて、金貨は極めて限定的に発行された、まさに王室の富と権威を象徴する究極のアイテムでした。その輝きは、かつて西アジアを席巻した古代イラン文明が誇る圧倒的な繁栄を今に伝える証言者です。投資の世界において、ササン朝のディナール金貨は他のあらゆる古代コインを凌駕するほどの圧倒的な存在感を放っており、その希少性は他の貨幣とは比較にならないほど高価値です。
引用元:AW( https://www.auction-world.co/library/item_92046.html )
アケメネス朝ペルシアの太守であったマザイオスが発行したスタテル銀貨は、東西の文化が激しく交差するキリキア地方の経済的重要性を見事に証明しています。ライオンやバアル神などのモチーフが混在するデザインは極めて独創的であり、当時の多様な宗教観や文化が混ざり合っていた様子を今に伝えています。このコインは考古学的な資料としての価値が非常に高く、歴史を紐解く喜びと、資産としての強固な価値を両立させたいと願う投資家にとって、これ以上にない魅力的な対象です。
古代ペルシアのコインの中でも、アケメネス朝のダリック金貨は、世界でも最初期のコインと言われています。
特に、貨幣経済の基礎を築いたとされるダレイオス1世の姿が描かれたダリック金貨は、発行枚数は多いもののペルシア滅亡後に溶解されたという歴史があり、希少価値の高いコインとなっています。
こうしたレアアイテムも見られる古代ペルシアのアンティークコインは、さまざまな形があり、状態についても多種多様です。信頼できるコインを購入するためには、専門業者を通すのが良いでしょう。
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