
1909年から1958年までアメリカで発行された、1セント硬貨です。裏面には2束の小麦の穂の図案がデザインされていることから「小麦セント」という名称でも呼ばれています。アメリカの硬貨で初めて実在の人物を描いたという歴史を持っており、現在の「リンカーン・セント・シリーズ」の起源になったとされています。
| 項目 | 基本データ |
|---|---|
| 発行国 | アメリカ合衆国 |
| 発行年 | 1909年〜1958年 |
| 重量 | 3.11g(1909年〜1942年、1944年〜1958年)、2.72g(1943年) |
| 大きさ(直径・厚みなど) | 直径:19.05mm、厚さ:1.5mm |
| 表面デザイン | 右を向いたエイブラハム・リンカーン |
| 裏面デザイン | 2本の小麦の穂が「ONE CENT」と「UNITED STATES OF AMERICA」の文字を囲むデザイン |
| 品位 | 青銅・真鍮(銅95%、亜鉛および錫5%など):1909年〜1942年、1944年〜1958年 亜鉛メッキ低級炭素鋼(鋼99%、亜鉛メッキ1%):1943年 |
| 額面 | 1セント |
リンカーン・ウィート・ペニーの価値は、発行年や発行された枚数、保存状態などによって大きく変わります。例えば銅製のコインであれば、元々の赤みがどれほど残っているのかで「レッド(RD)」「レッドブラウン(RB)」「ブラウン(BN)」といったように格付けが行われており、赤みが残っているほど高い価値とされています。
また、流通量が少ない部類に入る「1914-D」や「1909-S VDB」などは、保存状態やグレードによって高値で取引されることがあります。
リンカーン・ウィート・ペニーは、製造された年代の違いなどからさまざまな種類があります。ここでは「タイプ1」「タイプ2」の2種類を紹介していますが、その他にも多くの種類があるためチェックしてみてください。
1909年〜1942年、1944年〜1958年にかけて発行されたものであり、一般的なリンカーン・ウィート・ペニーです。長年にわたって製造されていることから発行枚数も多く、残存率も高いものですが、人気のコインとなっています。
1943年にのみ発行された種類であり、亜鉛メッキを施した低級炭素鋼(スチール)が使用されている点が特徴です。これは、第二次世界大戦により軍需品として銅や錫の需要が高まったことによります。
リンカーン・ウィート・ペニーは、アメリカで発行された硬貨としては初めて、大統領および実在の人物が描かれたという歴史的な意義を持っている点が大きな特徴といえます。これは、1909年がエイブラハム・リンカーン生誕100周年に当たる年であり、リンカーンを称えるという目的で発行されたためです。この硬貨が登場したことにより、アメリカの貨幣デザインにおいて新たな歴史の幕開けを迎えたともいえます。
コインの裏面には「アメリカには豊かさがあり、分け与えるだけの余裕がある」ということを象徴する2本の小麦の穂が描かれている点も、この硬貨の特徴です。また、アメリカの公式な国家の標語(モットー)である「In God We Trust」が刻まれた初めての1セント硬貨でもあります。前述の通り、はじめて実在の人物を採用した点、公式モットーの刻印といったように、現在まで続くアメリカの硬貨の基礎を築いたことから、歴史的にも大きな意味を持つ硬貨です。
リンカーン・ウィート・ペニーは、アメリカの硬貨で初めて実在の人物肖像が描かれている、歴史的な1セント硬貨です。発行された年や保存状態によってかなりの高値で取引されることもあり、魅力的な硬貨であるといえます。
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